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裁判の中で片桐被告は
「私の手は母を殺める(アヤめる)ための手だったのか」
と言葉を残した。
東尾裁判官は片桐被告に対し
尊い命を奪ったと言う結果は取り返しのつかない重大だが
経緯や被害者の心情を思うと、社会で生活し自力で更生するなかで冥福を祈らせる事が相当。被告人を懲役2年6ヵ月に処する…」
そして続いてこう言った。
「…この裁判確定の日から3年間 その刑の執行を猶予する」
殺人(承諾殺人)で異例の執行猶予つきの判決を言い渡たされた。
そして被害者(お母さん)の心情に対し
「被害者は被告人に感謝こそすれ、決して恨みなど抱いておらず今後は幸せな人生を歩んでいける事を望んでいるであろうと推察される」
判決の後、片桐被告に裁判長が
「絶対に自分で自分をあやめる事のないようにお母さんのためにも、幸せに生きてほしい」と言われ片桐被告は深々と頭を下げ「ありがとうございました」と言った。
片桐被告に言い渡した後に東尾裁判官はこう言葉を残した。
「本件で裁かれるのは被告人だけではなく、介護保険生活保護行政の在り方も問われている。こうして事件に発展した以上は、どう対応すべきだったかを行政の関係者は考え直す余地がある。」