本来の意味は……

■情けは人のためならず
これも昔から例としてよく挙げられる言葉。「親切にするのはその人のためにならない」という意味で使われることも多い言葉ですよね。しかし、本来の意味は…


人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。


■確信犯
悪いことだとわかっているけど犯罪を行った人、というような意味で使われることが多いかと思います。でも、本来は以下の意味をもつ言葉なんです。


道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。


■気が置けない
「気を許せない」などという意味で使われることもあるようです。でも、本来の意味はというと…


遠慮したり気をつかったりする必要がなく、心から打ち解けることができる。



■失笑
「笑い」を「失う」という漢字のせいでしょうか、笑えないジョークなどを聞いたときに冷笑する、というような意味で使われることがあるようです。しかし本来は…


思わず笑い出してしまうこと。おかしさのあまり噴き出すこと。



■おもむろに
「彼はおもむろに立ち上がった」という文章を読んで、「彼は突然(急に)立ち上がった」というような意味で捉えている人も少なくないのでは? しかし、本当の意味はというと…


落ち着いて、ゆっくりと行動するさま。



■他力本願
一般的に「他人の力に頼って事をなすこと」という意味で使われることが多いかと思います。でも、仏教用語であるこの言葉の意味はというと…


「他力(阿弥陀仏)の本願」を意味する仏語。自らの修行の功徳によって悟りを得るのでなく、阿弥陀仏の本願によって救済されること。浄土教の言葉。



■姑息
「姑息な手段」といった使われ方をするとき、「ずるい」「卑怯な」といった意味で捉えられることも少なくないかと。しかし、本来は以下のような意味の言葉なんです。


(「姑」はしばらく、「息」は休むの意から)一時の間に合わせにすること。一時のがれ。その場しのぎ。



■世間ずれ
「彼は世間ずれしている」と言われると、「世間一般とズレてしまっている」「常識はずれだ」というようなという意味に感じる人も少なくないのでは? でも、本来の意味はというと…


実社会で苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなること。



■憮然
「憮然とした面持ちで」というような場合、「ムッとしている」「腹を立てている」というような意味で使ってしまっている人もいるのではないでしょうか? しかし、本来の意味は以下のとおり。


失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。